篆刻 | 半導体不良解析 | 備考 | |
材 料 |
石(SiO2) | Si、SiO2、Al等 | 以外に似ている。両方とも「石」と呼ぶ事がある。 |
掘 る 道 具 |
印刀(Fe) | イオン(Ga) | 物理的に掘る事は共通している。(かなり苦しい共通点) |
掘 る 対 象 |
何も無いところに形を作り出します。 | 既に何か在る物を明かにする為に掘ります | これは決定的に異なる所です。でも、「既に在る物」が判らない場合も・・・ |
白 文 作 成 法 |
文字の所を掘ります。印泥を付け、紙にツ印すると、文字が白抜きになります。 |
穴を開けます。そして側面を斜めからみる事により半導体の断面を見る事が出来ます。 |
白文は掘る所が少ない。 |
朱 文 作 成 法 |
文字の所を掘り残します。ツ印すると、文字の部分が朱色になります。 |
見たい所を両側から削っていき、0.1μm程度の厚さにします。そして、電子線を当てて透過して来た電子を検出する事により、像を見ます。 |
篆刻は表面に、半導体不良解析は側面に用がある。 |
精 度 |
0. 1mm。 人手で加工するには限界。工業的にはもっと高精度のものがありますし、芸術的にももっと細かいものがあるでしょうけど…。 |
0. 1μm。 もっと精度良く加工する方法が無いわけではないが、その場で自由に加工すると言う意味では限界。 |
芸術と工業と全く異なる世界ですが、それぞれに加工の限界を追及して成り立っている。 |
失 敗 し た 時 |
他の所で工夫して失敗が無かったかのように見せかける。 | これも一側面である事を強調する。 | 誤魔化せる時は良いのですが・・・ |
出 来 上 り 確 認 方 法 |
加工時にもそれなりに想像は出来るが、正確な所は、印泥を付け、紙にツ印して初めて確認出来る。 | 加工時には僅かな情報を頼りに加工する。加工後に側面から観察して初めて出来上がりを確認出来る。 | それぞれ、加工の出来栄えは、見方を変えないと確認できない。 |
芸 術 性 |
もちろん、篆刻は芸術の一分野です。文字を扱っているので、絵画、写真とは異なる点も、もちろんあります。しかし、印泥の朱、紙の白、墨の黒の造形世界でもあります。 | 電子顕微鏡等に携わっておられる方には、絵、写真等に造詣の深い方も珍しくないようです。なぜなら、電子顕微鏡等の結果は写真その物です。結果をアピールするためには、写真にも美しさが要求されます。 |